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マムシ注意

投稿日:2021年11月29日

マムシ注意
《 この記事には毒蛇の画像が出て来ます。苦手な人は見ないでください。》

先日より、ずぼら歩き!とでも言ったらいいか、歩きに自転車を加えた運動を始めた。
谷川3区から77号線を横断し岡本橋の手前を右折。堤防の下に自転車を置きここを起点に歩く。
山崎橋を後ろに、篠山川を左にみながら桜並木を歩く。篠山川と線路が交差する鉄橋の看板で行き止まりとなる。ここを往復するのを当面の目標と決めて、篠山川を眺めながら、その向こうに金屋の街並みをみて歩くのは超快適である。

歩き初めて10日、この日も折り返し地点を過ぎ桜並木の下を楽しく歌いながら歩いていた。
ふと気がついた。前方に男性が一人私を待っている?ような?いないような。
どうしたのかな、なんかあったのかなと思いながらそのうちようやっと顔が見えるほどになってきた頃、挨拶代りの頭を下げると、
「あんたなあ、機嫌ようそこ歩いとってやけど、そこなあ、マムシがようけ出るとこやで。歩かん方がええな。僕らそこ年に何回か草刈りするんやけど、草刈る度にまむしが仰山出るねんで。歩くんやったらこの下のアスファルト道がええな。ここの方がまだ安全や。」
と教えてくれた。

この日から道を変えたことは言うまでもない。
この記事を目にしてくれたらいいなあ。
「あっ、これあの時のことや」
とすぐにわかってくれるはず。

こんなことがあって私はマムシについて調べてみた。

「マムシ」ってこんな生き物なんだ!
〇黒褐色または茶褐色で体形は太短く胴体に銭形模様がある。頭部は三角垂の形状で首は極端に細くなっている。目尻から後ろへ続く黒い筋が目印になる。

〇水辺の山間部や草むらを好み昼行性であるが時に早朝や夜に活動することもある。カエルやネズミに鳥、カナヘビやイモリに魚虫なんでも捕食する。ほかの蛇に比べておとなしいが、知らずに踏んだり驚かせたりすると、尾を震わせて威嚇、攻撃して来ることがある。

〇マムシの目の近く(正確には上あごの両横辺りに小さな穴がひとつずつある)にピットと呼ばれる熱感知器官を持つので暗闇でも獲物を逃さず捕獲できる。ちなみにこの熱感知器を持つのは、ニシキヘビの種類とハブ、マムシだけという。ついでにいうと、ニシキヘビにはマムシと同じような位置に両端4つずつ計8個のピットを持つ。

〇他の蛇と生態が違うところは、マムシは卵胎生であり8月~10月に2匹~15匹の子どもが時間を空けながら一匹ずつ親と同じ姿形をして自力で生まれ出て来る。
幼蛇は体長20センチメートル、体重5グラム程度である。時に石垣や壁をのぼることがある。
成蛇は体長50~60センチメートル。アオダイショウの幼蛇はマムシの模様が似ているため間違えやすい。

〇卵胎生とは、卵を体内で孵化させるもので、子が利用する栄養は卵内の卵黄だけで母体からの栄養供給はない。タニシ、グッピーなどがそれである。

※感想 卵の殻は鶏の卵の殻の様に硬いものを連想するが、必ずしもそうとは言えないらしい。カメの卵の様な弾力のあるものもある。はたまたカエルの卵の様にゼラチン質様の物質や泡状のものまで多種である。まだ知らないことを調べる余地がたくさんあるようだ。

〇妊娠期間中、特に出産が近くなると気性が荒くなり危険度は高い。

〇普通の蛇は人の気配で逃げるが、マムシはとぐろを巻いてじっとしていることが多い。それは日中日向で太陽光を浴びることでおなかの子の成長を促すためだと言われている。

〇マムシの毒は出血毒で血管の細胞を壊して出血を起こす。だから腫れて痛い。症状がひどいときは腎臓の機能に支障が出てこれが死亡の原因になる。現在年間約3000件の事故が起きている。死亡事故は年平均10例と言われる。

〇咬まれたらまず毒液が血管に流れないように患部をきつく縛り医師の手当を受ける。激しい動きは血流を活発にし危険度が増すので慌てずゆっくり動く。患部を柔らかいタオルや布で巻くだけでも効果があるといわれる。すぐ医療機関に行ける場合は下手に手当しない方がよい場合もある。

〇マムシの牙は細く鋭いので、咬まれてもチクッとするくらいであるが放置してはいけない。すぐ医師に連絡する。119番で救急車を依頼するのが最もよいが、普段から、マムシ抗毒素血清投与の処置のできる医療機関を知っておくとよい。

※感想 今改めて考えてみると、自身マムシに咬まれるということに対しての危機意識が全くなかった。
ごく少ない例ではあるが過去には子どもがマムシに咬まれながらもその原因が見落とされたために亡くなった例もあると聞く。
大人なら適切な対応ができても小さな子どもでは対処できない。そんな不幸な事故が起きないためにもマムシの怖さと処置できる医療機関を知っておくことも大切なことだと思う。個人的にはもっと人々に啓発してもおかしくない事がらと考えている。

〇ハブより毒性は強いが体が小型なので毒の量も少ない。手当さえ適切であれば大事には至らないので落ち着いて行動する。もし咬まれた時は、可能ならカメラで咬んだマムシの写真記録をしておくとより適切な治療が受けられる。ちなみに毒蛇の毒成分は血圧降下剤に精製されて広く用いられている。

以上ネット検索から引用した知識のほんの一部を転記した。

知らぬが仏である。
親切に教えてくれたこの男性にその後一度も会っていないがいつも感謝している。会えたらお礼を伝えたいと思っている。前記したが、この記事に目を止めてくれることを願う。

余談であるがこの記事を書いている翌日10月12日、隣の市町で、農作業中の婦人がマムシに咬まれるという事故があったが幸い2~3日の入院で退院できると聞いた。(実際は1週間入院だった)
咬まれたのが私であったかも知れないのだ。マムシに注意。自分の身は自分で守る。大事なことを教わった。

この記事を書き上げて後は掲載する画像を決めるだけとなったこの日、私は珍しく早い時刻に歩きに出た。途中知人に出会い、立ち話の中マムシの話題になった。なんでも数日前、近くの踏切近くで散歩中の犬がマムシに咬まれる事故があったという。しかし幸いというか不思議というか犬猫などの小動物はマムシの毒には強いらしい。この犬も治療らしいことはしないで帰されたが今は元気に歩いているという。
現場をみると線路から一段下がった辺りに草むらがあり水路の水が流れていてなるほどと思うような場所であった。
田んぼにもよく出没するという。

私は今回たまたまマムシについて書く機会に恵まれただけでなく、毒蛇について様々な知識を得ることができた。知らなくても済むことであるが知っていて損をすることはない。
毒蛇をむやみにこわがるのではなく生態を知ることも大事であるという思いをもった。

参考写真 久下小学校図書館 山南図書館蔵書からの接写です。

 

 

ついでながら今日11月9日第5時限目、久下小学校の3年生の皆さんが、総合学習で、「昔の川と今の川への変遷と人々とのかかわりや自然の生き物の変化の様子」をプレゼン発表をするというので視聴参観させてもらった。
3つのグループに分かれてそれぞれ地域で調べてきたり現地で出前講師の先生に教わったことを編集しての発表であった。
教室の大型テレビに自分たちが編集した資料をパソコンに接続する操作から画面表示の操作まですべて自分たちで扱い説明した。担任の先生の指導が功をなしているとみた。

現地取材から資料の作り方まではたまた発表のポイントまで的確に教え育てている現場を見せてもらった。
子どもたちは、発表経験を積みながらどんどん上達していくであろうし、この勢いではまもなく先生の指導の下動画を取り入れる日も近いと感じた。おこがましい言い方であるが今後の成長が楽しみだ。

そんなこんなで今日の発表を見せてもらったあと私は図々しくも、今度毒蛇の記事アップするから読んでねと宣伝させてもらい帰って来た。
蛇に興味がある児童もいると聞いたので心強い。大きなくくりで言えば、久下の自然に親しみ知ることにつながると思いながら、久下小学校の3年生のみんなが読んでくれたらいいなあとこの記事を書き終えた。そしてまた3年生皆さんの次作品を期待したい。ああ今日はとてもいい日だった。
ぴんこすずめ