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「ういろう」なんて家で作れるの?それができるんです。

投稿日:2023年4月10日

日本の食文化は各地方の特色が濃く出ていておもしろい。
例えば正月の雑煮ひとつ例に挙げてもそれがわかる。
日本列島北から南までその土地土地に伝承されたものがある。

味噌味や醤油味の違いがある。
中に入る具材に至ってはちょっと調べただけで、シンプルなものから豪華なものまでその地方の特色がよく出ていて面白い。

北海道は、サケいくらの親子の味噌。
長崎は丸餅にあご出し、ぶりや、鶏肉等具だくさんの味噌。
香川県ではあん餅でいりこ出しの白味噌に大根人参の輪切り。
京都は丸餅に里芋野菜の白みそ仕立て。
広島ではカキで醤油。
東京は鶏肉と青菜に角餅の醤油味。
なるほど面白くて分かり易い。

これらに比べると私が長く暮らした愛知県は、醤油味に角餅と青菜のみ。仕上げに削り鰹節という実にシンプルなものである。
この質素ぶりにはこんな理由があったという。
菜を箸で引き上げて食べることから、「名(菜)を上げる」という縁起を担いでのことらしい。出世願望が強いのは三英傑の影響か。
もちろん今は時代も変わり青菜と餅だけの限りではない。

今日は私が長く暮らしたこの愛知県に伝わる郷土料理やその他有名なものを紹介したい。ざっと頭に浮かぶものだけでも次のようである。

モーニング(バターとあずき餡のトースト、ゆでたまご、野菜サラダ、コーヒーが定番)、
エビフリャー(大きな海老フライ)
天むす(海老の天ぷらを具にしたおにぎり)
赤出し(大豆を原料にした八丁味噌を使った味噌汁。色も味も濃い。具は魚介から野菜根菜なんでも)
鍋焼きうどん(一人用鉄鍋に八丁味噌、鶏肉、油揚げ、生玉子 かまぼこ、ネギが定番)おこしもの
(昔から各家に伝わる木型を使い、雛の節句に米粉で作る祝い餅で、蒸したてを砂糖や醤油で、かたくなったものは焼いてこれも砂糖や醤油で食べる)
ういろう(米粉で作る蒸し菓子でいろいろな味が楽しめる)
きしめん(平べったいひも状の麺で醤油味、具材はシンプルなものから豪華版まで)
赤いウインナのケチャップ味スパ(小判型の鉄皿の上に玉子薄焼き、その上にスパが載る)
土手煮(居酒屋の定番。もつ、牛すじ、こんにゃくを八丁味噌で甘辛く煮込んだもの)
手羽先の唐揚げ(居酒屋の定番。甘辛い味付けで子どもから大人までみんな大好き。)
とんかつ(八丁味噌をベースにした甘辛いたれをかけるのが特徴)
イチゴ大福(名古屋のは大きくておいしい気がする)
ひきづり(鶏のすき焼き風鍋。牛より安価な鶏を食した。学校給食にも出る。醤油味)
ひつまぶし(一人用のおひつに入ってくる。かば焼きにはほぐしやすいように切り込みが入れてあるのでしゃもじで取り分け易い。茶碗と急須に入った熱い茶がついてくる。食べ方を変えて三度楽しめる)
うなぎ重とうなぎ丼(やっぱりこれが王道か)
おに万頭(見た目が鬼が持っている金棒の先のように凸凹しているからだそうである)

ざっと思いつくままに列記したが改めて愛知県名物の多さに驚くが、これ以外に個人的に気に入っているものもある。
新鮮な魚の鰯(いわし)だけを調理方法を変えてフルコース出る店、生せんべい(ぬれせんべいというのもあるがまた別物)や、小豆あん・白あん・うぐいすあんを薄いカステラ生地で巻きずしのように蒔いた超巨大なあんまきなどインパクトのあるものもある。もちろん私はこれら全部好きである。
それぞれに思い出があるがそれはまた、気が向いたら書かせていただくとして。

以上の中で私は、おこし物、ういろう、おにまんが作れる。イチゴ大福も作れないことはないがこれは何度挑戦しても難しい。店で売っているような訳にはいかない。ウグイス餅は名古屋名物ではないがイチゴ大福の流れでときどき作る。しかしこの頃では緑豆きな粉が手に入り難い。普通のきな粉でもよいがやっぱりウグイスは緑がいい。
話を元に戻す。
これら名古屋(愛知県)の伝統的和のスイーツを順次このコーナーで紹介しようと思う。

その第1回はういろう

今日紹介するのはゆず味

他には、抹茶、栗(今は栗の瓶詰めもあり便利)、マルベリー(桑の実)、ブルーベリー、黒糖(溶かすのに時間がかかる)、ブラックベリー、ココアや甘く煮た栗に小豆や黒豆も美味である。これらは全部挑戦したものである。
気になりながら今まで挑戦していないものもある。牛乳とカルピスである。意外といけるかも知れない。もう一つ桜の花の色と香りを生地に入れたらどんなにか素晴らしいかと長年想像し楽しんでいるが実践の機会がない。
「しろくろまっちゃ、ゆずさくら」と語呂もいい。どこかで聞いた気がする。
作るのは簡単であるがどれも事前にジャムや煮豆等に加工する必要がある。私の冷凍庫は時期になるとこれらに占領される。

ゆず味ういろうの作り方

1以下の材料があれば誰でも作れる。※今日のは小麦粉とカタクリ粉使用


米粉(上新粉) 米粉をたすとサクサク感が出る。
小麦粉     70グラム
片栗粉     30グラム
さとう     50グラム
ゆずジャム  約2カップ強
水  260CC
2作り方
①粉と砂糖をふるいにかけて均等に混ぜる


②をボールに入れて水を加えてよく混ぜる。

③更にゆずジャムを加えてよく溶く。


④耐熱容器(今回は耐熱ガラスのパウンドケーキ型使用)を水で濡らし、溶いた駅を注ぎレンジ500ワットで5分途中で上下ひっくり返すように混ぜて更に4分加熱。これで覚まして完成。


ポイントその1
具材が均一になるように途中上下混ぜるが、具材がない場合はその必要ははない。


ポイントその2
自然に冷ました後型から外すと取り出し易い。


ポイントその3
冷やして食すと美味であるので夏場はラップで包み冷蔵庫で冷やすのがよい。


ぴんこすずめ