加古川線久下村駅から北条鉄道法華口までのプチ旅日記
加古川線久下村駅から北条鉄道法華口までのプチ旅日記
4月22日快晴
久下村駅12時12分発加古川行きに私を含めて2名が乗車
後部から乗り整理券を取るのが正しいのであるが、知らずに前から乗車。私に続いてもう一人の男の子も前から乗車。
乗り方を失敗したがこれでまず一つ正しい乗り方をマスターした。
しかしほとんどの乗客が進行方向に向いている訳だから一斉に視線がこちらへ向く訳で恥ずかしい思いをした。
整理券の取り方を教えてもらい空いてる席を確保。私は乗り換えなしのこの電車で粟生まで乗車。
男の子は知り合いを見つけたようで挨拶していた。会話の様子や挨拶からどうやら先生と教え子のような雰囲気で約束していたような感じであった。
久下村駅で電車待ちしていたときこの男の子に話しかければよかったと今でも残念に感じている。もしこの記事が目に止まったら奇跡であるが。
普通なら話しかけているところがこの男の子(高校生か大学生)がいることを知らず、駅前で独り言を言いながらおまけに下手な歌まで歌うのを聞かれてなんか恥ずかしい思いがあった。
ほっとしたらあちこちから楽しげな話し声が聞こえてくる。同窓会だろうか何人かのご婦人方が車窓の景色をみながら思い出話をしている。聞くともなく聞いていると、この路線の景色は昔と変わらないので懐かしいことや、こうしてまた加古川線に乗車できて嬉しいことなど語り合い楽しげである。
私は一人なので話す相手はいないが結構楽しい旅である。
ここで幕の内弁当でも食べながら車窓を満喫できる状況であったならどれほど楽しいかなそんなサービスあったらいいなとそんな事を考えながら車窓を眺めている内に西脇市駅に着いた。
ここで客の乗り降りがあり車内はいっぺんに静かになった。
さて走り出すとまもなく乗車料金の案内がある。私は乗り降りの決まり事がわかっていないので人の行動をよく観察した。昔のバス形式であることがだんだんわかってきた。
両替機や使い方を覚えて料金表のて見方もマスターしてまるで小学生の遠足気分である。市政便りで客の乗り降り人数をチェックする有償ボランティアの人の存在を知っていたが実際その様子も見てきた。気を遣う大変な仕事である。乗り降りする数を瞬時に観察して記録するのは簡単そうでいてなかなかそうではない。
私は車窓をみながらあることを思い出していた。
昔祖母が10歳前頃の子どもの私に、叔母が田んぼを買うお金だとかを私に持たせて(おなかに札束を巻いていた)私を使いに出したことがあった。大胆なことをしたものである。母はほんとハラハラした事だろうと今でも思う。お金ごと誘拐でもされたらどうするのなどと思い出していた。いつまで経っても忘れないものである。
そんなことを思っているとまもなく粟生駅に到着。590円を支払い下車しここで北条鉄道に乗り換える。
私の今日の行き先は北条鉄道の法華口駅。いつもは自家用車で行くが今日は生まれて初めて降り立つ駅である。
ナビ案内の通り北条鉄道連絡よくすぐ発車。列車には運転士と車掌さん(運転士かもしれない)の二人乗車
粟生を出てふたつ目の駅においしい蕎麦を食べさせてくれる店があると弟に教えられていたが今日はみるだけ後のお楽しみと言うことにする。
まもなく法華口駅に到着。
駅舎は大正13年創館でほんとに大正、昭和にタイムスリップしたかのような香りがする。ここの風景は子供の頃の懐かしい人々が登場するような不思議な感覚になるのである。
夏草が覆う頃は特に風情がある。いつきても落ち着く。まっ表現してみれば田舎の祖父母や親戚の家という感覚に近い。
この駅舎でホットドッグとコーヒーを注文して駅舎内の待合室兼喫茶室で至福のひとときを過ごす。駅舎の歴史写真をみながら帰りの電車を待つ。
ついでに言えばここのお手洗い場は外からは想像がつかないが超最新式で美しい。
2時56分法華口駅発に乗ると粟生で加古川線谷川駅行きに待ち時間なく乗れる。
今は便利で乗り換え回数やホームの案内まで表示してくれる。
その上加古川線や北条鉄道の運転士さんや車掌さんみんな親切でわからないことは聞けば何でも教えてくれた快適な半日の旅であった。
久下村駅から帰る途中アセビに似ているけどアセビではない白い可憐な花を見つけた、スマホをかざしてみるとドウダンツツジと教えてくれた。眺めてみると駅の花壇整備されていて美しい。得した気分で帰宅した。
次は神戸の新開地までの旅を予定している。
ぴんこすずめ