久下の宝ものAtoZ[Z] 伝承 数珠繰り「岡本の薬師堂」

薬師堂は縁起によると、奈良時代行基菩薩丹波巡行の際に建立されたと伝えられていて、上岡山上岡寺と名付けられている。現在の堂は、江戸時代中頃に建てられたもので、享保4年(1719年)の棟札がある。

本尊の木造の薬師如来座像(国の重要文化財)は藤原時代の作で、よく定朝風の特徴を示しており、今も口紅が残り、一千年の風雪に耐えている。「一度拝するものは眼痛を助け婦人は安産させんとの御誓願なり」と縁起にあり、古くから岡本の薬師さんとして親しまれてきた。